Furano ✖️ Workation Vol.70
富良野でワーケーションした方の体験談です!
期間 | 2023年10月19日(木)〜2023年10月23日(月)4泊5日 |
滞在地(市町村) | 富良野市 |
同行者の有無 | 会社の同僚 |
行程 | 1日目:「ラビスタ富良野ヒルズ」にチェックイン後、 富良野市複合庁舎のフリースペースでリモートワーク。 2日目:「ラビスタ富良野ヒルズ」の部屋、フラノマルシェのフリースペースで リモートワーク。観光庁主催の「ワーケーション最前線in 富良野」の 交流懇親会に参加。 3日目:「富良野自然塾」でゼロカーボントラベラー「植樹」体験。 「フラノトレッキングサポート遊馬」で乗馬体験。 4日目:美瑛町の「拓真館」と「藍染結の杜」を見学。 「スポートピアふらの」のサイクリングツアーに参加。 (「鳥沼公園」で集合。) 5日目:中富良野町の「まちなかオフィス」でリモートワーク。 |
利用支援制度 | 富良野市ワーケーション実証費用助成金 |
利用ワーク施設 | 富良野市複合庁舎のフリースペース ラビスタ富良野ヒルズ まちなかオフィス(中富良野町) |
【食】
2日目の夜の観光庁主催イベント「ワーケーション最前線 in富良野」の交流懇親会で教えてもらった「くまげら」がすごかったです。鹿、鴨、鶏の肉が入った「山ぞく鍋」や熊肉料理があるとのことで、鹿肉ならまだ予想の範囲内だったのですが、熊肉が食べられるという珍しさで俄然興味が湧きました。さっそく3日目の夕食で訪問しました。
カウンター席があるのですが訪問時は満席で、注文を聞いたり料理提供をしたりする店員さんや入退店のお客さんがせわしなく店内を動いていて、このお店は繁盛店だと分かりました。
お目当ての「山ぞく鍋」、「熊しょうが焼き」と、ネットの口コミで好評だった「和牛ロースト丼」、他にも数品を注文しました。
鹿や熊は臭みが強いイメージがありますが全然そんなこともなく、仕込みの丁寧さを感じました。和牛ロースト丼は「ローストするってどういうことだっけ?」と思うほどのレア。きれいなピンク色の肉を実際に目にしたときは思わず声を上げてしまいました。個人的には「イカゴロ漬け」が好みでした。「イカゴロ」は北海道の方言で「イカの内臓」のことだそうで、これが最高に酒に合う。とんでもない酒盗でした。
また、開発型のご当地グルメ「富良野オムカレー」があるそうで、米、卵、野菜、牛乳・チーズは富良野産(季節によっては他産地も使用)にこだわっており、今回、食べることができず、次の機会には富良野オムカレーも食べてみたいです。
【自然】
富良野といえばラベンダーとスキーが有名ですが、今回は10 月下旬の滞在実証でしたので、なんと初雪が降りました! ラビスタ富良野ヒルズの部屋からは富良野岳が一望できたのですが、朝起きたらゲレンデがうっすらと白くなっていました。雪とは縁が無い生活を送っているので感動しました。一方で乗馬やサイクリングツアー中は肌を刺す冷風が痛いほどで、冬の訪れを肌で感じられたのは素敵な体験でした。また、アクティビティ後のホットコーヒーの温かさは骨まで沁みるようでした。北海道にお住まいの方は当たり前の寒さでしょうが、普段気温が0度を切らない地域に住む者には堪える寒さでした。富良野の雪質は大変素晴らしいと聞いたので富良野のスキーシーズンに再訪してみたいです。
【アクティビティ】
今回の滞在では乗馬とサイクリングツアーに参加しました。どちらも富良野の山や林の中を行くコースで、紅葉で黄色く染まった木々の中を進むのはとても気持ちよかったです。滞在中は全行程を通じて天気に恵まれなかったのですが、幸いにしてアクティビティ中は雨に降られることはなく楽しむことができました。晴天であればもっと素敵な景色を目にすることができたのでしょうが、個人的には曇り空の自然というのも味があって嫌いではなかったです。
乗馬体験では敷地内だけでなく一般道の山林道にも出て、最後は車では入れないところまで馬で入りました。
馬は初心者を乗せることに慣れているので、暴れたりすることもありませんでした。ただ、乗る人間がおどおどしていると馬も不安になったり、逆に馬に舐められて言う事を聞かなかったりするらしいので、必要以上に怖がらないのが大事なようです。スタッフが手綱を持って並走してくれるので安全でした。たまに急に体を振ったり、道草を食べたりして驚かされますが、それはそれで愛らしいと思いました。馬の背に乗ると目線がぐんと高くなり、普段見ない高さの景色はとても新鮮でした。
サイクリングツアーは、「定番の場所でなく、景色が良いところに行きたい」という要望を聞いてくださり、山林を進むコースを設定してもらいました。下り坂の多いコースにしてもらい、きつい思いをすることもなく終始楽しいツアーでした。紅葉に色づいた山中の道路をそれなりに早いスピードで下るのは大変な爽快感でワクワクしました。今回は結構な寒さの中でしたが、夏場だったらさらに爽快なのではないかと思います。合間の休憩ではガイドの方が富良野にまつわる色々なことを話してくださり、行きたいスポットがたくさん増えました。
乗馬もサイクリングツアーも、体験の様子の写真を撮ってくださり思い出もたくさん残す事ができて大満足です。
【ゼロカーボン】
助成要件にゼロカーボンの取組「植樹」体験があるため参加しました。環境問題には明るくなく、助成要件で無ければ参加しなかったと思います。
ゴルフ場の跡地に植樹をしているとのことでしたが、植樹場所までは林の中を進んでいきます。
植樹の作業そのものは難しいことはなく、元々フェアウェイだった平地の芝を剥がし、苗より一回り大きい穴を掘って苗木を植えるだけです。とはいっても、最後にスコップを持ったのは思い出せないほど昔であり、さらに、体力の衰えも重なり、デスクワーカーにはそこそこな重労働でありました。
途中、キノコを見つけて解説をしてくださったり、カツラの葉の匂いを嗅いだり、普段では全くしない体験ができ、興味深い時間を過ごすことができました。
【人】
市の助成で実証したので市の担当者とは頻繁にやりとりをします。勿論、事務的・業務的なやりとりもありますが、富良野市の魅力を多く伝えていただきましたし、滞在中も度々気にかけてくださり、十分なサポートを感じることができました。
街の皆さんも「ワーケーションで訪れています」と伝えると、素敵なお店を教えてくださるなど、気さくに応対していただきました。そして皆さんから感じるのは「富良野いいところでしょ!」という気持ち。街に住む人々が街を愛していることが感じられてほっこりしました。
「その街の人の真髄を覗くなら夜の店を覗け」とは私の言葉ですが、富良野にもあります、夜の店。私はスナックが大好きで、実は滞在前から富良野料飲店組合のサイトで目星をつけていたお店がありました。それが「歌謡スナック歌どろぼう」。本当に居心地が良くて4泊5日のうちの3日も通ってしまいました。店内は広々としていて、大人数でも余裕で入りそう。歌謡スナックの名の通り、お客さんは思い思いにカラオケをしていました。店の奥にはお立ち台もありましたが、皆さんシャイなのかお立ち台で歌う人は見かけませんでした。
初日はママとのんびりとお話を。やはり美味しいお店や今の季節の富良野の魅力を教えてくれました。ママは聞き上手で話し上手、楽しく話しているうちにあっという間に時間が経っていました。また、富良野の方と席が隣になり、話しかけてくれました。ママもお客さんもみんな気さくでとても優しかったです。さらにお客さんの中にはご高齢の方もいらっしゃったのですが、歌うし、踊るし、大笑いするし、最後は一緒にハイタッチしてくれるし、とにかくパワフルで富良野の力強さみたいなものを感じました。
【ワーク】
私はIT系の会社のマネージャーなので、他部署とのやりとりと資料作成・レビューが主な業務です。そのため、パソコンとインターネット環境があればどこでも仕事ができます。ワーケーション向きの仕事だと言えます。
初日は、市の担当者に会うため複合庁舎に行き、そのままフリースペースで仕事をしました。行政施設なので人の出入りはありますし、オープンスペースなので、機密情報を扱うような業務をするには向いていませんが、作業に集中できる環境ではあります。
他にはフラノマルシェのフリースペースを利用しました。カフェ店舗のような席なので人通りがあるわけでもなく、集中して作業ができます。フラノマルシェのフリースペースの良いところは、フラノマルシェ内で購入して飲食物を持ち込めるというところ。フラノマルシェには飲食店が複数入っているので、いろいろな店舗の気になる商品を一緒に食べられて満足でした。
複合庁舎やフラノマルシェはフリースペースなので、コンセントの位置によって電源の確保が課題になりますが、市からモバイルバッテリーを借り受けられたので困ることなく仕事ができました。
富良野市外では中富良野町のまちなかオフィスを利用しました。有料の完全予約制のコワーキングスペースなので、周りの人たちも皆仕事をしていますし、静かでとても集中できました。
【滞在中に感じた課題】
<Work(仕事)面の課題>
富良野市内にコワーキングスペースが無いのが最大の課題だと思います。機密情報を扱ったり、電話・オンライン会議をしたりするケースはあるので、他人の目が気にならないスペースは欲しいです。
また、宿泊施設にワーケーション向けの宿泊プランやオプション(作業場所が確保できる広さの部屋、長時間座ることを想定した椅子、延長コードの貸出など)を用意してもらえると嬉しいです。
Wi-Fi環境はそれぞれの施設で整っているようでしたが、セキュリティの観点からフリーWi-Fiの使用は避けていたため利用しませんでした。有料でもいいのでモバイルWi-Fiの貸出があると、助かる場面があるかと思いました。さらに、電源確保の難しさも感じます。今回は市からワーケーション実証でモバイルバッテリーを借り受けましたが、市からの助成金有無関わらず借りることができるといいかもしれません。
<Vacation(余暇)面の課題>
多くの旅先で言えることですが、車がないと移動が困難なのは課題に思います。私のようなペーパードライバーで、そのうえ雪道を走ることが皆無の人間には、冬に北海道は絶対に行けません。
【富良野でワーケーション!オススメです】
土日を含んで4泊5日のワーケーションでしたが、平日にめちゃくちゃ充実感がありました! 食事するだけで旅行気分が強くなりますし、仕事終わったらどこ行こうかなと考えるだけでワクワクします。
富良野市の町中はコンパクトで、様々なお店があるので食事に困ることもありませんし、散歩するのも結構楽しいです。何より住民の富良野に対する愛と自信が溢れていました。「ここは行った? あそこもいいよ」と次々と魅力提案してくださったので、4泊5日ではとても巡り切れませんでした。